追記(2021.11月)
アフリカ南部で猛威をふるう新しい変異株が日本国内でも確認されました。このオミクロン株はデルタ株を短期間で凌駕したことから極めて高い感染力を持っていることが推測されます。第5波は運よく収束に向かいましたが、もし新しい変異株が既存のワクチン効果を大きく低減させる場合、第6波は甚大な被害をもたらす可能性があります。従来の対策では抑えきれない可能性も考慮し、来院される皆様方におかれましてはこれまで以上に慎重な対応をお願い致します。
現在(2021年8月時点)、デルタ株が猛威をふるっております。この変異株は感染力、増殖力が非常に高く、特にウイルス排出量は従来株に比べて1000倍にも及ぶとの報告もあります。しかもワクチン接種者に感染した場合のウイルス排出量はワクチン未接種者と同程度ということが報告されました。つまりワクチン接種により重症化の予防効果は期待できるものの、ウイルスの拡散を完全には防げません。
また、CDC(米国疾病予防管理センター)はこのウイルスの感染経路は空気感染がメインであり、接触感染のリスクは低いことを報告しております。
感染爆発地域では既に医療崩壊が起こり十分な医療が受けられない状況となっております。
当院においては、空気感染対策(①密閉、②密集、③密接)および接触感染対策(手指・環境の消毒の徹底)を図り、院内での感染を防ぎ、万が一の場合にもお互いに感染させたり濃厚接触者とならないよう、対応していきますが、従来の対策ではデルタ株の蔓延を防ぎきれない可能性があります。
御来院の方々におかれましては徹底した対応へのご協力をお願い致します。
【3密対策だけでは感染は防げません】
3密は1つでもアウトです!
3密は3つ揃ったら感染するという意味ではありません。
3つ揃うと集団感染が起きますよ、というだけで、個人個人の感染は1つでも起きます。
ですので密接(他人に近づく)、密閉(閉鎖空間)、密集(多くの人が集まる)は1つでも避ける必要があります。
エアロゾルは発声や咳・くしゃみによりが生じます。咳エチケットはもちろん、不要な会話は避け、話す場合でもできるだけ大きな声は出さないように注意する必要があります。
エアロゾルは空気中に滞留・拡散しますので十分に距離をとったつもりでも感染する恐れがあります。また既に感染者が立ち去った後でも、ウイルスを含む空気が滞留していれば感染する恐れがあります。そのため積極的な換気が必要となります。
また待合室には消毒液を設置しておりますので、入室・退室時にご使用下さい。
【不織布マスクを着用しましょう】
マスクでは感染を完全に防ぐことはできません。
感染者からのウイルス飛散量を低減させ、未感染者の吸い込むウイルス量を低減させるためのものに過ぎません。
またマスクによる性能の差も明らかとなっております。
布マスクやウレタンマスクは呼吸がしやすい分、ウイルスも通過させやすいため、より性能に優れた不織布マスクを推奨します。
またマスクと顔の隙間から空気中のウイルスが侵入しますので隙間のないようにぴったりと装着しましょう。
また多層マスクでは裏表を間違えないように装着しましょう。
マスクの外側にはウイルスが付着しますので外す際には十分な注意が必要です。
【すでに感染しているかも知れません】
症状がないから自分は大丈夫、というのは危険な思い込みです。
発症する2日前から他者へ感染させること、また発症前の方が感染力は強いことが分かっております。
そして無症状感染者も他者への感染源となります。
ワクチン接種者も完全に感染を防ぐことはできず、ワクチン未接種者と同じように他者へ感染を広げます。
たとえ症状がなくても自分は知らないうちにウイルスに感染しているかもしれないと思って振る舞う必要があります。
マスクをつけること、他人との距離は可能な限りあけること、咳エチケットを徹底すること。不要な会話は控え、小さい声で話すこと。
自分を守るだけでなく、他人も守りましょう。
【軽症で済むから感染しても構わない?】
軽症者の多くが長期間続く後遺症に苦しんでいる実態が明らかになってきました。
特に10代~40代に後遺症が多くみられるとの報告もあります。
後遺症に対する治療法はなく、社会生活を送ることすら困難なケースも出てきております。
また医療機関の定義する「軽症」と、一般人が考える「軽症」には大きなギャップがあります。
「これほど辛いとは想像もしていなかった。甘く見ていた」と体験を語る「軽症」の感染者もおられます。
また当初軽症でも急速に悪化することも新型コロナウイルスの特徴です。
医療体制が逼迫すれば重症化しても入院すらできません。
感染を最大限防ぐ取り組みが必要です。
【ウイルスと闘う】
自分が感染しないこと、たとえ感染したとしても他人へうつさないこと。
ウイルスは生体内でしか生きられません。
感染しない、させないが徹底できればウイルスは行き場がなくなります。
このウイルスとの闘いは有効なワクチンまたは確実な治療法が開発されるまで続くと思われます。
感染拡大速度をできるだけ緩やかにすることで適切な医療体制の維持を図りつつ研究・開発の進展を待つ時間を稼ぐことで生命を救える可能性を少しでも高めることができます。
正しく恐れ、諦めずにできることをしっかりとやっていきましょう。
その1.密集を避けるため
①順番予約システムの利用
自分の順番が近づいてから来院して下さい。
②車で待機
来院したら受付に声をかけ、自分の順番まで車で待機して下さい。
車ではない方は入口わきのベンチなど病院の近くでお待ち下さい。
自分の順番が来たら待合室へお入り下さい。
③人数制限
診察室へ入るのは、特に症状のない(健康な)飼い主様1名のみとさせていただきます。
現在マスクの着用は個人の判断に委ねられておりますが、他者や動物に感染を拡げないという観点から着用を推奨しております。
その2.密閉を避けるため
待合室には常時、空気清浄機(飛び出すプラズマイオンと吸い込んで殺菌するストリーマ搭載)が稼働しています。
また換気のため、待合室、診察室の窓を開け換気扇を回しております。
そのため空調の効きが悪いかと思いますが上着の脱着などで対応をお願いします。
その3.密接を避けるため
①ソーシャルディスタンスを確保
スタッフ、他の飼い主様とできるだけ距離をあけるようにして下さい(お互いの手が届かない距離)。
②対面での会話を避ける
会話する際は、真正面に向き合わないように体の向きを調整して下さい。
また、大声で話すのは控え、できるだけ小さな声で話すようにして下さい。
飛散するウイルス量を減らすため不要不急の会話はできる限りお控え下さい。
その4.接触感染を避けるため
①手指消毒
②定期的な環境消毒(入口や待合室のドアノブ、外来トイレなど皆様の手の触れる場所には長期間持続するウイルス・細菌不活化薬剤(メシュレス🄬)を定期的に塗布しております)
<その他の留意事項>
1.マスクは義務ではありませんが着用を推奨しております。
2.症状のある方は来院を控えて下さい →お困りの場合は事前にお電話でご相談下さい。